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2022年度 第13回 国立天文台・総研大天文科学専攻スプリングスクール 開催

国立天文台・総研大天文科学専攻スプリングスクールプログラムが2023年2月27日(月)―3月2日(木)に開催されました。これは、将来天文学研究を志す人材を育成するために、大学理工系学部3年または2年に在学する天文学研究に強い意欲を持つ学生を対象として、国立天文台の最先端研究に携わる研究者が天文学基礎の集中講義および体験学習を行うプログラムです。今年は、新型コロナウィルスの影響が収まりつつあったため、4年ぶりに対面(ただし、講義はオンライン接続可)で開催しました。

集中講義では、国立天文台の多様な分野からの9名の教員により、惑星形成、遠方銀河・銀河団、銀河考古学、星形成、ブラックホール、太陽物理学、差動回転円盤、重力波、装置開発について講義が行われ、日本全国から参加した合計37名の学部学生に、普段の大学の講義ではあまり触れない天文学の専門的な内容を学んでもらいました。

集中講義の他、「体験学習」を実施し、太陽から遠方宇宙までの様々なスケールの天体や天文現象についての研究を、解析実習や論文輪読などを通して体験してもらいました。また、二日目の午後には、4D2Uシアターと先端技術センターの施設見学が行われました。最終日の講義のあとには関井副専攻長から入試情報の説明がありました。

プログラム後のアンケートでは、「同志と呼べる友達が出来た」「やはり対面に尽きる」「同じ興味を持った学生との交流が非常に刺激になった」「かけがえのない時間となった」など、対面開催に対して大変ポジティブな意見が多かったことが印象的です。また、「研究者としての進路を考える上でとても有意義な情報を得ることができた」「リモートでの参加が快適であった」「貴重な体験ができた。参加してよかった。」など、前向きな感想をたくさんいただきました。

物理科学研究科 天文科学専攻 伊王野大介(国立天文台 TMTプロジェクト)、
鹿野良平(国立天文台 JASMINEプロジェクト)、大村優美子(国立天文台 研究推進課⼤学院係)

国立天文台大セミナー室で行われた講義の様子

参加者みなさんで記念撮影

2022年度第2回天文科学専攻入試ガイダンスを開催

2022年8月6日(土)に天文科学専攻による今年度2回目の入試ガイダンスが開催されました。

全国的な新型コロナウイルス感染症感染拡大の最中とであったため、オンラインのみの開催となってしまいました。当日は講演会、入試ガイダンス、懇談会というプログラム構成で、参加者は37名でした。

講演会では、天文科学専攻の教員に加えて、今春(2022年3月)に博士学位を取得して天文科学専攻を修了したばかりの若手研究者3名に講演していただきました。修了生の語る在学時の思い出や学生目線での具体的な研究活動の様子は、参加者にとって大学院生活をイメージすることに大いに役立ったのではないかと思います。

入試ガイダンスでは、日程、入学試験問題の出題傾向やその意図などについて、天文科学副専攻長から説明がありました。入学試験に関わる事項は多くの参加者にとっての主要な関心事であり、また今年度は例外的に日程が例年と異なる事情もあるため、参加者から多くの質問が寄せられていました。

教員や在学中の大学院生との懇談会は約2時間にわたって行われました。時間を目一杯活用して、教員と大学院生に様々な質問をしていた参加者もいました。

終了後に行った参加者アンケートへの回答には、入学試験に関する十分な情報が得られた、勉強に対する大きなモチベーションにつながった、などの声が寄せられました。ガイダンス開催の目的はある程度達成されたのではないかと胸をなでおろしています。

今回のガイダンスも講演者の皆様と多くの関係者のサポートのおかげで無事開催できました。この場を借りてお礼申し上げます。

中西 康一郎 (総合研究大学院大学 物理科学研究科 天文科学専攻)

本間 希樹 教授による講演を行いました

 

2022年度秋季 天文科学専攻修了式・学位記授与式を開催

2022年9月27日(火)、
2022年度秋季 総合研究大学院大学 天文科学専攻の専攻修了式が国立天文台三鷹キャンパスにて執り行われました。(COVID-19感染拡大防止のため、ハイブリッドにて開催)

本年度後期の博士学位取得修了者は、Liang, Yongmingさんの1名となります。

常田 佐久 専攻長・国立天文台 台長、及び、関井 隆 副専攻長・国立天文台 大学院教育室室長からお祝いのお言葉がございました。

続きまして、修了生からご自身の研究の成果や今後の抱負についてお話いただきました。

最後に、指導教員他みなさんで集合写真を撮り、祝福の中修了式を終えました。

翌日2022年9月28日(水)、
2022年度秋季 総合研究大学院大学 学位記授与式が葉山キャンパスにて執り行われました。

長谷川学長式辞
https://www.soken.ac.jp/news/7484/

常田 佐久 専攻長より祝辞

関井 隆 副専攻長より祝辞

Liangさんからご挨拶

司会の小林 秀行教授、指導教員 田中 賢幸准教授 他みなさんで記念撮影

修了おめでとうございます!!

長谷川学長よりLiangさんへ学位授与

竝木 則行教授と共に

2022年度国立天文台・総研大サマーステューデントプログラム(夏の体験研究)

国⽴天⽂台・総合研究⼤学院⼤学サマーステューデントプログラム、いわゆる夏休み期間の体験研究が2022年8月1日(月)~ 9月1日(木)に実施されました。今年で12年⽬になります。

このプログラムは、⼤学2年または 3年に在学する学⽣が国⽴天⽂台に滞在し、受⼊教員の指導のもとで研究することができる制度です。天文学に興味を強く持ち、意欲のある大学学部生に体験研究の機会を設けることで、将来研究を志す人材を育成することを目的としています。実際、このプログラムの修了⽣が国立天文台の総研⼤に⼊学し、研究者として活躍している例もあります。

一昨年、昨年はCOVID-19のためにオンラインが中心でしたが、本年度はオンラインに加え、感染防止対策を十分にとることができる場合はオンサイトでの実施も可能としました。開催期間を8月の1ヶ月間とし、その期間中、柔軟な指導ができるように工夫をしました。天⽂学の研究から装置開発まで⾮常に幅広い分野の教員がサマーテューデントプログラムに参画していただきました。教員には研究指導内容のシラバスを提出してもらい、それをもとにして学⽣が希望する研究を選ぶことができます。

今年は全国の様々な大学から、34名の学生の応募があり、21名の学⽣を選抜しました。英語の⽂献や教科書から先行研究を理解するとともに、実際の観測データを用いた解析の実行、Python言語等を用いたプログラミングによる数値シミュレーション、観測装置開発に必要な光学部品の設計などと⼤学の講義ではあまり触れない内容を経験することができました。

今回、研究成果発表会は2022年9月1日(木)に開催し、オンラインと国立天文台三鷹キャンパスでハイブリッド形式で実施しました。限られた研究期間ながら完成度の高い発表が多く、英語による口頭発表も見られました。また、参加方法によらず学生からの活発な質問が見られ、盛況のうちに閉会しました。参加学⽣も受⼊教員にとっても有意義な夏休みとなりました。

【物理科学研究科、小嶋崇文(国立天文台先端技術センター)、伊王野⼤介(国⽴天⽂台TMTプロジェクト)、大村優美子(国立天文台研究推進課大学院係)】

2022年度天文科学専攻入試ガイダンスを開催

2022年5月21日(土)、天文科学専攻による入試ガイダンスが開催されました。

様々なイベントがオンラインになって久しいですが、対面だからこそ伝わることもあるはずという思いから、対面とオンラインを組み合わせた形式で開催しました。移動による感染リスクを避けるために、対面で参加できるのは東京近郊在住の参加者のみに限定し、遠距離の参加者はオンラインとしました。当日は18名が国立天文台三鷹キャンパスから参加し、39名がオンラインで参加をしました。

ガイダンスは6名の講師による、国立天文台の最前線の研究紹介から始まりました。国立天文台の運用する様々な観測施設や観測装置を用いた、太陽から遠方宇宙までの観測的研究はもとより、理論研究や装置開発まで、とても幅広い内容が紹介されました。実際に国立天文台で行われている研究・開発を目の当たりにした参加者にとっては、入学後の研究テーマを考えるいい機会になったことでしょう。

午後はいよいよメインの入試ガイダンスです。入試日程が例年度とは異なるため、参加学生は真剣に聞き入っていて、入試に関する多くの質問も出ました。その後、現役の総研大生から院生生活について紹介があり、続いて、院生や教員と懇談をする時間が用意されました。院生との懇談は例年人気があり、入試勉強の方法から大学院生活に関することまで、多くの参加者が質問していました。最後に、先端技術センターのオンライン見学会があり、普段は見ることができない開発の現場を案内してもらえました。

対面+オンラインの開催は技術的に難しい面もあり、参加者には迷惑をかけてしまった点があるかと思いますが、多くの方々のご協力のおかげで、大きなトラブルなく無事に開催できたと思います。本ガイダンスに参加された学生の皆さんと国立天文台で共に研究できる日が来ることを心待ちにしています。

田中 賢幸(総合研究大学院大学 物理科学研究科 天文科学専攻 准教授)