2010.10.4-10.10

10月4日(月)

  • 13:30~15:00 太陽系小天体セミナー 南棟2階会議室

10月5日(火)

  • 15:30~17:30 EA-ARCセミナー   ALMA棟3階 307

10月6日(水)

  • 10:30~12:00  総研大コロキウム  中央棟(北)1階 講義室
  • 14:00~     理論コロキウム   コスモス会館会議室 

10月8日(金)

  • 15:00~16:00  VLBIコロキウム  南研2階VLBIセミナー室
  • 16:00~17:00  国立天文台談話会  大セミナー室

詳細は以下をご覧ください。

10月4日(月)

キャンパス
三鷹
セミナー名
太陽系小天体セミナー
定例・臨時の別
定例
日時
10月4日(月)13:30~15:00
場所
南棟2階会議室
講演者
野沢由依、古荘玲子、堀井俊
内容
『ステータスレポート(進捗発表)』【野沢】、『国立天文台 天文データセンター/天文アーカイブセンター』【古荘】、『103P/Hartleyの観測計画』【堀井】
世話人の連絡先
名前:渡部潤一
備考
テレビ参加可、主に英語で進行

10月5日(火)

キャンパス
三鷹
セミナー名
EA-ARCセミナー
定例・臨時の別
定例
日時
10月5日(火)15:30~17:30
場所
ALMA棟3階 307
講演者
樋口あや
所属
ALMA、EA-ARC
タイトル
「High-Mass protostellar objectsに付随するdense clumpsの研究
内容
我々の銀河系の多くの星は星団として生まれているため、星形成の理解には星団形成の理解が不可欠である。また大質量星は必ず星団で形成されるため、星団の形成メカニズムを追うには大質量星が形成される初期状態の理解が必要となる。
近年、若い大質量星や大質量星の初期状態の研究が進んできており、電波観測、赤外観測を合わせて様々な若い大質量星の候補天体がカタログされている。
例えば、Infrared Dark Clouds(IRDCs)、High-Mass Protostellar Objects(HMPOs)、Extended Green Objects(EGOs)などである。
本発表では、前半に若い大質量星、星団形成に関する最近の研究レビューを行う。
後半では我々が45m電波望遠鏡を用いて行ったHMPOsに付随する高密度クランプサーベイの結果を示し、Higuchi et al.(2010)で提案した大質量星を含む星団はclump-clump
collisionでできる可能性を議論する。
また今回の結果から、大質量星(10-20Msun)が先に生まれ、そのfeedbackで乱流が注入され、その後の星団形成が促進されていく可能性を提案する。
世話人の連絡先
名前:安井千香子

10月6日(水)

キャンパス
三鷹
セミナー名
総研大コロキウム
定例・臨時の別
定例
日時
10月6日(水曜日)10:30~12:00
場所
中央棟(北)1階 講義室
講演者
Zhao Zhengshi
所属
総研大 D2・三鷹(指導教員 : 有本 信雄)
タイトル
Blue straggler stars in dwarf galaxies
世話人の連絡先
名前:伊藤紘子、澁谷隆俊

     

備考
野辺山、ハワイ、水沢、岡山からTV会議で参加可能
キャンパス
三鷹
セミナー名
理論コロキウム
定例・臨時の別
定例
日時
10月6日(水曜日)14:00~
場所
コスモス会館会議室
講演者
荻尾彰一
所属
大阪市立大学
タイトル
最高エネルギー宇宙線観測の現状とその最新の成果

    

内容
1990年代2つの宇宙線実験により最高エネルギー宇宙線に議論が投げかけられた。一つはアメリカ・ユタ州のHiRes 実験であり、1020eVを超える宇宙線は2例しか検出されなかった。一方日本のAGASA実験は10数年の観測期間に10^20eVを超える宇宙線を11例検出した。しかしそもそも両実験は観測方法が異なるため、観測結果(GZK機構の存否)の検証は次世代の観測に委ねられることになった。
現在世界には2つの巨大空気シャワー実験が 10^20eVを超える宇宙線の観測を目的に稼動している。一つはAUGER実験であり、一つはTA実験である。両者は共にHiResとGASAの観測方法を組み合わせた観測を行い、それぞれ成果を挙げつつある。
なかでもいち早く観測を開始したAUGER実験は既に10^19.5eV付近にエネルギースペクトルの折れ曲がりを示唆する結果を出しているが、それがGZKカットオフであるとの結論は出していない。
また2007年に最高エネルギー付近6×10^19eV以上の宇宙線の到来方向とAGNとの相関があるという結果も出している。本コロキウムでは、これらAUGERの結果を踏まえ、TA実験の最新の成果を報告すると共に、最高エネルギー宇宙線観測の現状と最新の成果全般
をその物理的背景を併せて発表する。
世話人の連絡先
名前:町田正博

    

10月8日(金)

キャンパス
三鷹
セミナー名
VLBIコロキウム
定例・臨時の別
定例
日時
10月8日(金曜日)15時~16時
場所
南研2階VLBIセミナー室
講演者
秋山和徳
所属
東大
タイトル
電波、赤外線、X線の多波長同時観測から探るSgr A*の短期変動
内容
天の川銀河の力学的中心に存在する非熱的電波源Sgr A*は、周囲の恒星の固有運動の観測から、およそ4×106 太陽質量の巨大ブラックホールに付随することがわかっている。
最も近傍にある銀河中心核のため、発見から現在にいたるまで、長年精力的に研究が行われてきたが未だにSgr A*がどのような構造をもっているかは明らかになっていない。それは、Sgr A*の周囲にあるプラズマによる星間散乱の影響で、cm波、mm波VLBIでは、真の構造を撮像することができないためである。
星間散乱の影響が少なく、Sgr A*の真の構造を見ることが出来るsub-mm波VLBIも技術的な課題から、構造を検知することには成功しているが、イメージングに関しては当面先の話になると推測される。
一方で、Sgr A*では放射が検出されているX線、近赤外線、電波の全ての波長帯において、数10分~数時間のフレアが起こることが知られている。
フレアはブラックホール近傍での現象に起因すると考えるのが自然であり、直接撮像が困難な現状においてはSgr A*の構造を探る上で重要な手がかりになる。
近年、フレアの原因を探るために、X線、近赤外線、電波で多波長同時観測が行われてお
り、来年春にも、新たにsub-mm波VLBIを加えたキャ ンペーン観測が行われる。
sub-mm波VLBIが参加することによって、Sgr A*の構造の変化と他の波長帯での光度変動の関係性が明らかになることが見込まれ、Sgr A*の短期変動の解明へ向けて大きな進歩が期待される。
今回は近年の多波長同時観測の結果の紹介と、VERA、KVNを用いた来年春へのキャンペーン観測への参加で狙うサイエンスについて紹介する。
世話人の連絡先
名前:秦和弘(林隆之)
キャンパス
三鷹
セミナー名
国立天文台談話会
定例・臨時の別
定例
日時
10月8日(金曜日)16:00~17:00
場所
大セミナー室
講演者
宗宮健太郎
所属
早稲田大学
タイトル
マクロな物体の量子的ふるまいを見る
内容
重力波検出器のような高感度測定器を用いると、テストマスの位置がハイゼンベルグの量子限界に近い精度で判明する。精度がほぼ量子雑音のみで制限されている状況では、マスは広がりを持った量子的重ね合わせ状態で記述されるが、重力波検出器の何キログラムもある鏡が、光子や電子といったミクロな物体と全く同じ振る舞いを示すかどうかは定かではない。
マクロな物体とミクロな物体の間に本質的な違いがあるのか、という疑問は量子力学の大きなテーマである。今回のセミナーでは、マクロな物体の量子状態を復元する方法、ミクロな物体との違いの可能性、世界中で行なわれている量子計測実験の現状などを紹介する。
世話人の連絡先
名前:高橋竜太郎