2012.7.2-7.8

7月2日(月)13:30~15:00   太陽系小天体セミナー   南棟2F 会議室
Jul 2 Mon Solar System Minor Body Seminar Conference Room, South Bldg. 2F

7月4日(水)10:30~12:00   総研大コロキウム   中央棟(北)1F 講義室
Jul 4 Wed   SOKENDAI Colloquium   Lecture Room

7月4日(水)15:00~16:00   VLBIコロキウム   中央棟(南)2F VLBIセミナー室
Jul 4 Wed   VLBI Colloquium   VLBI Seminar Room, Main Bldg. (South) 2F

7月6日(金)16:00~17:00   国立天文台談話会   すばる棟1F 大セミナー室
Jul 6 Fri   NAOJ Seminar   Large Seminar Room, Subaru Bldg.

詳細は以下をご覧下さい。

7月2日(月)

キャンパス
三鷹
セミナー名
太陽系小天体セミナー
臨時・定例の別
定例
日時
7月2日(月)13:30~15:00
場所
南棟2階会議室
講演者
河北秀世
所属
京都産業大学
タイトル
「Rosetta Ws 2012報告」
Abstract
2012年4月にロンドンで開催されたRosetta計画のためのワークショップの内容について報告します。みなさんご存知のようにRosettaミッションはESAが遂行中の67P/チュリモフ・ゲラシメンコ彗星の直接探査です。これと連動した地上観測についてのワークショップに参加してまいりましたので、その内容について報告します。
連絡先
 名前:渡部潤一
備考
テレビ会議またはスカイプによる参加も可
Campus
Mitaka
Seminar
Solar System Minor Body Seminar
Regular/Irregular
Regular
Date
July 2nd 13:30~15:00
Place
the Conference Room of South Building (2F), NAOJ
Speaker
Hideyo Kawakita
Affiliation
Kyoto Sangyo University
Contents
Report on Rosetta Ws 2012
Facilitator
 Name:Jun-ichi Watanabe
Comment
・welcome to participate via TV conference system or Skype system

7月4日(水)

Campus
Mitaka
Seminar Name
SOKENDAI colloquium
Regular / Irregular
Regular
Date
10:30-12:00, Jul 4, 2012
Place
Lecture Room
Speaker 1
Cheul Hong Min(supervisor : Mareki Honma)
Title
VERA observations of SiO masers in Symbiotic star R Aquarii
Organizer
Name : Nagisa Shino
Comment
TV conference system is available connecting from Nobeyama, Hawaii, Mizusawa, and Okayama
キャンパス
三鷹
セミナー名
VLBIコロキウム
臨時・定例の別
定例 (毎週水曜日の下記の時間)
日時
7月4日(水)15:00~16:00
場所
中央棟(南)2階VLBIセミナー室
講演者
坂井 伸行 所属:総合研究大学院大学
タイトル
VERAを用いた銀河系アストロメトリー:スパイラルアームの非円運動、Bok globules、銀河系ディスクの総質量
Abstract

(1)VERAを用いたペルセウスアームの非円運動 (Sakai et al. 2012)
 Sakai et al. 2012で、銀河系ペルセウスアームにおけるVERAとVLBAによるアストロメトリー観測について、統計的な議論を行った。
具体的に、7天体の観測結果を用いて、(i)ペルセウスアームのピッチアングルを17.8° +/- 1.7°と求めると共に、(ii)ペルセウスアームの平均ディスク非円運動を(U, V)=(11 +/- 3, -17 +/- 3) km/sと求める事に成功した。
 その後の我々のプロジェクト観測(Outer Rotation Curve project)により、更にペルセウスアームに位置する2天体のアストロメトリーにも成功した。
最新の結果を用いて、ペルセウスアーム(9天体)とインターアーム(10天体)の、銀河回転に対する非円運動(V)を、それぞれ比較した。
結果、ペルセウスアームでは-19 +/- 8 km/s、インターアームでは-4 +/- 4 km/sとなり、1-σの有意性で違いが見られた。
これは、ペルセウスアームとインターアームの非円運動の違いが、回転曲線のモデル(フラットローテーション)によるものではなく、密度波理論による摂動で起こっている事を示唆する結果である。

(2)VERAアーカイブデータの解析:Bok globules LBN 594のアストロメトリー
 2008年1月~2009年5月に渡って12エポック観測されたLBN 594について、アストロメトリー解析を試みた。
結果、プレリミナリーながら、年周視差 pi=0.515 +/- 0.068 masを求めることに成功した。距離に直すと、d=1.94 +/- 0.26 kpcで、この天体について過去よく引用されている運動学的距離=2.5 kpc (Launhardt R. and Henning T., 1997)より、若干小さめに出た。
興味深い点として、この天体のSystemic velocityは-38.3 km/s (CO観測, Clemens D.P. and Barvainis R., 1988)なのに対し、アストロメトリー解析で使用した水メーザーの視線速度幅がー68.2 ~ -72 km/sと大きくブルーシフトしていることである。
これは水メーザーが大きな内部運動を持つ事を示唆する結果で、過去の研究ではCOのBipolor outflowなどもLBN 594で検出されている(Yun J.L. and Clemens D.P., 1994)。
その他の観測(サブミリ波、ミリ波、センチ波)もLBN 594では行われているので、それらとの比較から、水メーザーの内部運動起源についても議論する(したい)。

(3)VERAを用いた、銀河系ディスクの総質量 (Honma et al. 2011)
 Honma et al. 2011で、銀河系ディスクの最外縁部 (R~20 kpc)に位置するIRAS 05137+3919のアストロメトリーの結果が報告された。
この天体の運動から銀河系ディスクの総質量を求める事ができ、かつ銀河系形成や進化に大きく寄与していると考えられているダークマターハローの形状(集中度 cやスケール長)にも制限を与える事が期待でき、この結果は銀河系ダイナミクスを考える上で非常に有用な結果である。
 しかしながらこの結果の精度は不十分(年周視差の誤差が31%)だったので、我々は2011年8月からこの天体の再観測を行い、年周視差の誤差を10%まで追い込む事を目標とした。
現在まで6エポックの観測が追加され、その内5エポックの解析が終了間近である。仮に時間のルートで誤差が改善されると仮定すると、現時点の我々の再観測から、年周視差の誤差を31→21%まで改善出来ることが期待される。 本発表では、最新の解析状況と結果について報告する。

連絡先
 名前:志野渚
備考
テレビ参加:可能

7月6日(金)

キャンパス
三鷹
セミナー名
国立天文台談話会
臨時・定例の別
定例
日時
7月6日(金) 16:00-17:00
場所
大セミナー室
講演者
安東 正樹
所属
国立天文台重力波プロジェクト推進室
タイトル
「重力波望遠鏡かぐら(KAGRA)が拓く新しい天文学
Japanese gravitational-wave antenna: KAGRA」
Abstract
重力波の存在は、一般相対性理論によって理論的に存在が予言され、連星パルサーの軌道周期変化の観測から間接的に証明されている。その一方、非常に微弱な信号であるため、直接検出は未だなされていない。しかし、重力波を観測することができれば、連星合体や超新星 爆発などの極限天体現象の中心部やブラックホールに関連する現象、晴れ上がり以前の初期宇宙など、これまでの電磁波による観測では得 られない情報をもたらしてくれることが期待できる。
 「かぐら」(KAGRA)は日本が中心となって建設を進めている大型干渉計型重力波望遠鏡である。KAGRAは、約200Mpc遠方の連星中性子星を 観測できるだけの性能を持つ計画であり、実現されれば重力波の直接 検出と、それによる新い天文学の創成を成し遂げることが期待できる。
 本談話会では、重力波天文学の可能性、KAGRA計画の概要と建設の現状について紹介する。
連絡先
名前:廣田朋也

以上