電波観測実習報告

実施日 2011 年8 月22 日(月)-26 日(金)
実施場所 水沢観測所
担当教官 川口則幸(総務、望遠鏡校正、計測実習担当)、
花田英夫(教務担当)、
亀谷 收(観測実習、受信機校正実習担当)、
砂田和良(観測実習、座学講義担当)、
田村良明(受信機調整実習担当)、
河野裕介(座学講義担当)
参加学生
学籍番号 氏名
20110951 舘洞 すみれ
20110953 橋詰 克也
20110954 松澤 歩
20100952 MIN CHEUL HONG
20110901 坂井 伸行
20110903 SUKOM AMNART
茨城大学M1 斎藤 貴文

実習日程
Aug. 22nd (Mon)
13:00-13:30 実習の現地ガイダンス(川口)
Guidance (Kawaguchi)
14:00-16:30 電波天文観測装置の概要(講義:河野)
Instrumentations for Radio Astronomy Observations(Lecture by Dr. Kono)
Aug. 23rd (Tue)
09:00-10:30 電波望遠鏡の基本性能:アンテナ(講義:砂田)
The basic performance of the radio telescope: Antennas(Lecture by Dr. Sunada)
10:40-12:00 電波望遠鏡の基本性能:受信機(講義、砂田)
The basic performance of the radio telescope: Receivers(Lecture by Dr. Sunada)
13:00-14:30 受信機雑音温度の計測(実習、亀谷)
Measurements of noise temperature of receivers(Practice instructed by Dr. Kameya)
15:00-17:00 アンテナ開口効率の計測(実習:川口)
Measurements of aperture-efficiency of antennas(Practice instructed by Prof. Kawaguchi)
Aug. 24th (Wed)
9:00-10:20 電波天文観測と基本計測器の基礎(講義:川口)
Basics of Radio astronomic observations and instruments(Lecture by Prof. Kawaguchi)
10:30-12:00 測地VLBI 観測装置の実機解体学習(実習:田村)
A frequency converter currently used in geodetic VLBI observations is disassembled to study a radio receiving system.
13:30-17:00 基本計測の計測操作(実習:川口)
電力計、スペクトルアナライザ、タイムインタバルカウンタ(GPS1 秒とメーザ1 秒)
Operation of basic instruments: power meters, spectrum analyzers,Time interval counters (Practice instructed by Prof. Kawaguchi)
国際測地観測の実施状況見学(実習:田村)
International VLBI actually scheduled on the day is observed to study a series of radio telescope operation.
17:30-19:00 歓迎会(場所:本館3 階会議室)
Welcome party(Place : Meeting room 309 on the 3rd floor of the main building)
Aug. 25th (Thu)
9:00-17:00 電波天体の観測(座学・実習、亀谷、砂田)
Observations of maser sources(Practice instructed by Drs. Kameya and Sunada)
Aug. 26th (Fri)
9:00-12:00 電波天体の観測(実習、亀谷、砂田)
Observations of maser sources (continued)(Practice instructed by Drs. Kameya and Sunada)
12:00-12:20 実習レポートの作成について(花田)
About the submission of the practice report (Hanada)
13:00 けやき会館前出発、水沢江刺駅へ(公用車)
An observatory car picks you up in front of Keyaki-Kaikan, and goes to Mizusawa-Esashi station.

受信機雑音温度の校正実習(担当:亀谷)
20mアンテナ上部機器室内の受信機雑音温度を液体窒素を使用して校正した。実習生は2グループに分かれ、上部機器室にて液体窒素ダミーと常温ダミーを交互に変更する作業を実施。別のグループは20m観測室内で受信電力の変化を計測・記録する作業を行った。計測結果はレポート課題としている。
アンテナ開口効率の計測(担当:川口、亀谷)
超新星残骸Cygnus-A の観測をVERA ネットワーク制御室から水沢20m 鏡を使用して実施。
計測結果からアンテナの開口効率を算出することがレポート課題。観測周波数帯である6.7GHz の標準天体の明るさに関する検討を超新星の減光を考慮して行う。2つの参考論文も示し、その妥当性の検討も考察する。
1108_IB01.jpgアンテナを制御して天体の追尾を実施
1108_IB02.jpg天体をとらえた時とブラクスカイの受信電力比を計測
受信機解体・調整実習(担当:田村)
VERA 観測棟の機器調整室にて2・8GHz 帯受信機の内部構造を調査。
1108_IB03.jpg
計測器操作実習(担当:川口)
スペクトルアナライザ、標準信号発生器、電力計、タイムインターバルカウンタ、シンクロスコープなどの基本計測器の操作実習を行った。レポート課題は、ケーブル伝搬遅延時間の計測や周波数―位相計測から遅延時間を求め、光速度を算出すること。
歓迎会
水沢観測所職員を交えて懇親会を行った。
1108_IB04.jpg
観測実習(砂田、亀谷)
水沢20m 鏡を用いて、22GHz 帯の水メーザとアンモニアの観測を行った。22GHz 帯の水メーザ観測からは、地球の公転運動に伴うドップラ周波数偏移から1AU を算出すること、アンモニアの観測からはアンモニア分子の回転温度とコラム密度を算出することがレポート課題。
修学旅行
最終日に新幹線駅に行く途中の平泉に立ち寄り、金色堂などを見学。
1108_IB05.jpg
レポート課題(担当:花田)
各実習担当より指定されたレポート課題を示し、12月中にレポートを提出することになった。