2015.4.20-4.26

4月20日(月)13:30~15:00  太陽系小天体セミナー   南棟2階会議室
Apr 20 Mon   Solar System Minor Body Seminar   Conference Room, South Bldg.2F

4月23日(木)15:00~16:00  VLBIコロキウム     中央棟(南)2F VLBIセミナー室
Apr 23 Thu   VLBI Colloquium        VLBI Seminar Room, Main Bldg. (South)

4月24日(金)16:00~17:00  国立天文台談話会   大セミナー室
Apr 24 Fri   NAOJ Seminar          Large Seminar Room

詳細は以下をご覧下さい。

4月20日(月)

キャンパス
三鷹
セミナー名
太陽系小天体セミナー
臨時・定例の別
定例
日時
4月20日(月曜日)13時30分~15時
場所
南棟2階会議室
講演者
有松亘
タイトル
太陽系および系外恒星系の外縁部解明を目的とした観測的研究についてのいくつかのアイデア
Abstract
太陽系の外縁部にはカイパーベルト、散乱円盤、さらにオールト雲といった氷小天体集団が存在すると考えられているが、こうした天体群の空間分布に対する観測的制約は乏しいのが現状である。また、太陽系が標準的な惑星系形成シナリオによって形成されたと仮定すると、系外の恒星周囲にも同様の天体群構造が存在することが推測されるが、観測的制約は得られていなかった。
今回のゼミでは、赤外線天文衛星『あかり』の遠赤外全天観測データに基づいた系外惑星系周囲の外縁天体群に関する研究結果を振り返る。さらに、現在進めている『すばる』HSC等を用いた太陽系外縁天体による恒星の掩蔽モニタ観測計画および、OASES (Organized Autotelescopes for Serendipitous Event Survey)計画(仮)について紹介する予定である。
連絡先
 名前:渡部潤一
備考
テレビ会議またはスカイプによる参加も可

4月23日(木)

キャンパス
三鷹
セミナー名
VLBIコロキウム
臨時・定例の別
定例
日時
 4月23日(木曜日)15:00 ~ 16:00
場所
 中央棟(南)2階VLBIセミナー室
講演者
 松本仁
所属
 理化学研究所 長瀧天体ビッグバン研究室
タイトル
Inevitability of Rayleigh-Taylor and Richtmyer-Meshkov instabilities in propagating relativistic jet

Abstract
The nonlinear stability of relativistic jets is one of the fundamental issues closely-linked to the dynamics and morphology of astrophysical jets, such as active galactic nucleus jets, gamma-ray bursts and microquasars. Although it has also a possibly deep impact on the emission properties of these objects, the difficulty of a realistic three-dimensional modeling of the relativistic jet often prevents from elucidating it during the jet propagation. In my talk, I will focus on the structure and stability of the relativistic jet. The nonlinear stability of relativistic jets propagating through the uniform ambient medium is addressed by taking account of the simultaneous cocoon formation. We find analytically that the effective inertia ratio of the jet to the cocoon formed after the nonlinear interaction between the jet and ambient medium is larger than unity regardless of the launching condition, such as the specific enthalpy of the jet or the effective inertia ratio between the jet and ambient medium. This predicts that the interface of the propagating relativistic jet becomes unstable, not depending on the launching condition, to the Rayleigh-Taylor and the secondary Richtmyer-Meshkov instabilities.This analytic prediction is quantitatively verified and confirmed by three-dimensional special relativistic hydrodynamic simulations. Our result strongly suggests that the deformation of the jet interface is inevitable outcome of the relativistic jet propagation unless the presence of some constricting effects on the radial oscillating motion of the jet.
連絡先
 名前:酒井 大裕

4月24日(金)

キャンパス
三鷹
セミナー名
国立天文台談話会
臨時・定例の別
定例
日時
4月24日 (金) 16:00-17:00
場所
大セミナー室
講演者
鳥居和史
所属
名古屋大学 電波天文学グループ
タイトル
「分子雲衝突による大質量星形成」
  “High-mass star formation via cloud-cloud collision”
Abstract
大質量星の形成過程の理解は天文学の長年の課題であるが、近年、分子雲同士の衝突による誘発的な大質量星・大質量星団の形成が注目されている。分子雲衝突が誘発的な役割りを果たすというアイデアは古くから考えられていたが(Loren 1976; Habe & Ohta 1992 など)、観測的には、2009 年の巨大星団Westerlund 2 での発見(Furukawa etal. 2009)以来、目覚ましい発展を遂げた。鍵となるのは、10-20 km/s におよぶ大きな速度差(衝突速度)であり、この衝突が引き起こす圧縮・乱流の効果により、ごく短時間で大質量星を形成するというモデルである。これらの発見を受け、我々は、より一般的な大質量星形成へとこのモデルの適用する研究を進めている。本講演では、特に三裂星雲M20、RCW120、バブル複合体S116-S118での観測結果について、理論研究との比較も含めて報告する。これらは全て銀河系のHII領域で、1個~数個のO型星により励起されており、巨大星団より2桁小さい天体である。NANTEN2、Mopraといった電波望遠鏡を用いた観測から、これら全ての天体でHII領域に付随する2個の分子雲を同定した。2個の分子雲の速度差は10-20km/sであり、これらの系に含まれる質量ではこの速度を束縛することはできず、また、速度構造から、HII領域や超新星残骸の膨張による構造とも解釈できない。そこで、2個の分子雲が偶発的に衝突し、大質量星の形成をトリガーする分子雲衝突モデルを提案する(Torii et al. 2011, 2015)。観測結果から計算される衝突のタイムスケールはいずれも0.5Myr程度と短く、これから求められる質量降着率は10^-4 Mo/yr程度と、大質量星形成に必要な高い質量降着率を満たすことができる(Krumholz et al. 2009など)。

以上

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