2010.12.13-12.19

12月13日 (月) 13:30~15:00 太陽系小天体セミナー  南棟2階会議室 

12月15日 (水) 10:30~12:00 総研大コロキウム 中央棟(北) 1階講義室

12月15日 (水) 14:00~  理論コロキウム コスモス会館会議室

12月15日 (水) 16:00~17:00 野辺山談話会     野辺山 本館輪講室

12月17日 (金) 15:00~16:00 VLBIコロキウム 南研2階VLBIセミナー室  

12月17日 (金) 16:00~17:00 国立天文台談話会  三鷹大セミナー室

12月13日(月)

キャンパス
三鷹
セミナー名
太陽系小天体セミナー
臨時・定例の別
定例
日時
12月13日(月)13:30~15:00
場所
南棟2階会議室
講演者
菅原賢
所属
神奈川工科大学厚木市子ども科学館
内容
P/2010 A2 (LINEAR)の奇妙な形状について
世話人の連絡先
 名前:渡部潤一
備考
テレビ参加可、主に英語で進行

12月15日(水)

キャンパス
三鷹
セミナー名
総研大コロキウム
臨時・定例の別
定例
日時
12月15日(水曜日)10:30~12:00
場所
中央棟(北)1階 講義室
講演者
内海 洋輔
所属
総研大 D2・三鷹(指導教員 : 宮崎 聡)
タイトル
Weak lensing+spec-z catalog による銀河団探査
世話人の連絡先
 名前:伊藤紘子、澁谷隆俊
備考
野辺山、ハワイ、水沢、岡山からTV会議で参加可能
2010年度総研大コロキウム委員:伊藤紘子澁谷隆俊
キャンパス
三鷹
セミナー名
理論コロキウム
臨時・定例の別
定例
日時
12月15日(水曜日)14時~
場所
コスモス会館会議室
講演者
梅田秀之
所属
東京大学
タイトル
宇宙初期から現在にかけての巨大質量星の生成と進化
~ペア不安定型超新星は存在するのか?~

Abstract
10Msunを超えるような大質量星の大部分は進化の最後に鉄の核
を形成し重力崩壊する。その例外として約140-280Msun(質量放出
が無い場合)の星は酸素燃焼の段階で、星の中心部が電子ー陽電
子対の生成による不安定領域に入ることにより急速に崩壊し、急激
に解放される酸素燃焼のエネルギーによって爆発すると考えられて
いる。このようにして生じる超新星はペア不安定型超新星
(Pairinstabillity supernova, PISN)と呼ばれる。
現在の巨大質量星は激しく質量放出するためPISNは現存しない
だろうと考えられてきたが、最近非常に明るい超新星SN2007biが
PISNではないかという報告がなされた。本講演では、まずこれがど
の程度ありうるのかを大質量星の質量放出の不定性を考慮しながら
議論する。
次に、金属が無いため質量放出が少ない第一世代の(PopIII)星の
進化について議論する。PopIII星の多くはPISNとなったのでな
いかとしばしば言われるが、これまでの金属欠乏星の組成観測では
その兆候が見つかっていない。PopIII星は現代の星と異なり、主系
列星の段階となった後も大量に質量降着をするため、質量を一定と
仮定した進化計算は現実的であるとは言い難い。そこで我々が行っ
てきた質量降着がある場合のPopIII星の進化計算を紹介するととも
に、典型的なPopIII星はPISNとなるのか、ならないのか
を議論する。またPopIII星の中心部では暗黒物質の密度が比較的大
きくなるため、それが対消滅するタイプである場合には星の進化に
多大な影響を及ぼすことがわかってきた。特に、暗黒物質の対消滅
によって支えられている星は「ダークスター」と呼ばれるが、その
性質や観測可能性について議論を行う。
世話人の連絡先
 名前:町田正博
キャンパス
野辺山
セミナー名
国立天文台野辺山 談話会
定例:
日時
 12月15日( 水曜日) 16時~17時
場所
野辺山観測所 本館 輪講室
講演者
前澤裕之氏
所属
名古屋大学
タイトル
NMA F号機の単一鏡化による、ミリ波惑星大気環境計測
Abstract
生命の起源の探求は、人類にとって永遠のテーマです。近年は、系
外惑星探査なども活発化し、ハビタブルゾーンについてより一層の
理解が不可欠となってきました。そのためにも、まずは私たちの銀
河の典型的なG型星である太陽が、周囲の惑星の大気の物理・化学的
バランスに与えている影響について理解を深める必要があります。
そのために、今後、野辺山ミリ波干渉計のF号機は、単一鏡化されて
Millimeter-wave Solar Planetary Atmosphere Research Telescope
(SPART)として、世界初の惑星大気観測専用のミリ波望遠鏡に生まれ変
わります。口径10mクラスのアンテナは風などにも強く、安定した惑星
追尾を可能にします。
本談話会では、このSPARTをもちいて、どのように惑星大気を短長期
スケールで観測し、太陽活動と惑星大気の変動の関連を探究していくか、
についてご紹介します。
世話人の連絡先
名前:小野寺幸子、柴崎清登、高橋茂
備考
テレビ参加可

12月17日(金)

キャンパス
三鷹
セミナー名
VLBIコロキウム
臨時・定例の別
定例
日時
12月17日(金曜日)15時~16時
場所
南研2階VLBIセミナー室
講演者
秦 和弘
所属
総研大・水沢VLBI観測所
タイトル
多周波アストロメトリによるM87のブラックホール位置の推定
Abstract
おとめ座銀河団の中心部に位置する巨大電波銀河M87は卓越した相対論的ジェットを持つ
活動銀河である。その近さ(16.7Mpc)と大きなブラックホール質量(6×10^9Msun)のた
め、VLBI観測によってジェット構造が100シュバルツシルト半径以下の空間スケールで分
解されている。それゆえ、ジェットの初期形成段階を調査する格好の天体としてこれまで
活発に研究されてきた。
しかしながら、ジェットの発生源である中心ブラックホールの正確な位置は未だに議論が
続いている。一般に、AGNジェットの根元に見られる明るい電波コアはブラックホールの
位置に対応しない。むしろジェットのシンクロトロン自己吸収の光球面に対応する。
そこでブラックホール位置を突き止めるアプローチとして、電波コアのコアシフト現象に
着目した。コアシフトとは、コアが光学的厚み~1 の領域に対応する場合、高周波で観測
されるコアほど中心エンジン方向に位置がずれる現象である。これを利用すれば、周波数
に対してシフト量がゼロに収束する位置を見つけることで、中心エンジンの位置を推定す
ることが可能である。これらを踏まえ、4月にVLBA を用いて2~43 GHz で多周波アストロ
メトリ観測を実施した。その結果、M87の電波コア位置は、43GHz 電波コアから~20Rsの
領域に収束するという結果を得た。本結果は、M87の中心エンジン(ブラックホール+降着
円盤)を43GHz電波コアの中に見出し始めていることを示唆する。
世話人の連絡先
名前:秦和弘(林隆之)

備考
水沢にはテレビ会議で繋ぎます。
キャンパス
三鷹
セミナー名
国立天文台談話会
臨時・定例の別
定例
日時
12月17日(金曜日)16時~17時
場所
大セミナー室
講演者
中川貴雄
所属
宇宙科学研究所
タイトル
次世代赤外線天文衛星SPiCA
     計画概要・サイエンスと進捗状況
Abstract
SPiCAは極低温に冷却した口径3m級の望遠鏡により、
主に中間・遠赤外線での圧倒的に深い分光・撮像観測を
行う、次世代の赤外線宇宙天文台ミッションです。
優れた感度を活かし、銀河誕生のドラマ、惑星系の
レシピという現代天文学の重要課題に挑みます。
2018年度の打ち上げを目指しています。SPiCAは
欧州および韓国が重要な役割を担う国際共同ミッション
であり、米国の参加も検討されています。また、
光赤外天文連絡会では、TMTと並んで推進すべき将来
計画と位置付けられており、プリプロジェクトチームと
SPICAタスクフォースを中心に、活発にサイエンスと
観測装置検討が進められています。談話会では、談話会
前日から当日にかけて開催されているSPICAサイエンス
ワークショップの結果も踏まえて、SPiCAの計画概要・
狙うサイエンスとそのALMAやTMTとのシナジー・
搭載観測装置等、計画の進捗状況を紹介します。
世話人の連絡先
 名前:高橋竜太郎