2017.2.13-2.19

2月13日(月)13:30~15:00  太陽系小天体セミナー       南棟2階会議室
Feb 13 mon      Solar System Minor Body Seminar  Conference Room, South Bldg.2F

2月13日(月)15:00~17:00  太陽系科学セミナー        講義室
Feb 13 mon         Solar System Science Seminar   Lecture room

2月14日(火)16:00 ~17:00   国立天文台野辺山 談話会  野辺山宇宙電波観測所 本館 輪講室
Feb 14 tue          Nobeyama NAOJ Seminar    Seminar Room, Nobeyama

2月15日(水)13:30~14:30  理論コロキウム        コスモス会館会議室   
Feb 15 wed           DTA colloquium    Conference Room, Cosmos Lodge

2月17日(金)13:30~15:00  太陽天体プラズマセミナー    院生セミナー室
Feb 17 fri      Solar and Space Plasma Seminar  Student Seminar Room, Subaru Bldg. 

2月17日(金)16:00~17:00  国立天文台談話会     大セミナー室                        
Feb 17 fri            NAOJ Seminar    Large Seminar Room                 

詳細は以下をご覧下さい。

2月13日(月)

キャンパス
三鷹
セミナー名
太陽系小天体セミナー
定例・臨時の別
定例
日時
2月13日(月曜日)13時30分~15時
場所
南棟2階会議室
講演者
佐藤幹哉
連絡先
 名前:渡部潤一

備考
テレビ会議またはスカイプによる参加も可

2月13日(月)

キャンパス
三鷹
セミナー名
太陽系科学セミナー
定例・臨時の別
定例
日時
2月13日(月曜日)15時~17時
場所
講義室
講演者
林祥介
タイトル
汎惑星気象・気候モデルは可能か?
Abstract
汎惑星気象学・気候学の確立とそのための数値モデル開発, という目
標を立ててはや 30 年 (先駆けとなった「水惑星実験」論文は1986年), 当時は
系外惑星などという科学目標は存在していなかったので, 「仮想惑星気象学・気
候学」と称していた. インターネット前夜であった当時の標語は, 仮想的な惑星
の気象・気候を計算機上に生成してこれを探求し, パラメタ研究を実現, そこに
何らかの普遍的特徴を抽出し, その知見を基に太陽系やまだ見ぬ惑星たちの気
象・気候を議論し, 我々の地球気象・気候を位置づけ理解する, というような大
それたものであった. 米ソ冷戦終結により, いわゆる温暖化問題が勃興しつつ
あった時に, 計算機を用いて汎惑星に行こう, という天の邪鬼表明であった. そ
の後, 温暖化研究には資源と人材が投下され, 地球に関する気候モデルの開発は
大きく加速した. 同時期, 米ソ冷戦終結により, 太陽系探査は一時危機を迎えた
が, その後幸いにして世界(米国?)の惑星探査はそこそこ順調に推移し, 火星表
層環境に関する知見は大幅に増え, 現在, 4日循環の解明などに向けてわが国
「あかつき」が金星大気の情報を収集するに至っている. しかし, 人々のもっ
とも大きな意識の変化は, 系外惑星の発見によるものであり, その後の着実な観
測天文学の進展による系外惑星環境記載への機運は大きく高まった. これは30年
前にはまったく想像できなかった展開であり, 「仮想」で開き直るわけに行かな
いご時勢となってきたようである.
セミナーでは, 汎惑星気象・気候モデルに向けての我々のグループの試みを紹介
し, その現状と可能性を議論する. 未だ, 火星の全球ダストストームの発生維持
消滅はよく理解されているわけではなく, あるいは, 「あかつき」データが金星
の4日循環の理解にどこまでせまれるのかも明らかではない. 一方で, 系外惑星
の属としてポピュラーになった, 中心恒星近傍を公転する同期回転惑星において
は, 大気の赤道超回転が(たぶん)観測され, どうやら, 赤道付近の大気の平均東
西風加速理論の見落しが明らかにされつつあるように思える. この加速機構がひ
るがえって金星やあるいはタイタンの大気の超回転に関係するか否かは定かでは
ないが, 少なくとも, 太陽系の惑星たちから得た気象・気候に対する我々の想像
力がいかに貧困であったかは痛感させつつある.

連絡先
-名前:脇田茂
-名前:松本晃治
-名前:土屋智恵
備考
テレビ会議またはスカイプによる参加も可

2月14日(火)

キャンパス
野辺山
セミナー名
国立天文台野辺山 談話会
定例・臨時の別
定例
日時
2月14日(火曜日) 16:00 ~17:00
場所
野辺山宇宙電波観測所 本館 輪講室
講演者
山岸光義 氏
所属
ISAS/JAXA
タイトル
Infrared and radio observations of interactions between the ISM and UV around Galactic massive star-forming regions
Abstract
大質量星形成活動に伴って放出される紫外線は、その周囲の星間物質の進化に大きな影響を及ぼす。
特にPDR領域は、紫外線によって分子の光解離・光電離反応が多数生じており、星間分子の生成・成長・破壊プロセスを理解する上で重要な領域である。
そのような領域において、観測的に星間分子と紫外線の相互作用を調べるプローブとしては、赤外線域では多環式芳香族炭化水素(PAH)、電波域ではCN/HCN比(HCNの光解離)、C18O/13CO比(COの選択的解離)などが用いられてきた。
しかし、これらのプローブが1つの分子雲スケールでどのように空間変化しているか、詳細に調べた研究は少ない。
本講演では、まずSpitzer/IRSのスペクトルマッピング機能を用いて、M17SW領域内におけるPAHの電離度および形状の空間変化を詳細に調べた結果を紹介する。
次に、昨年度の野辺山所内観測として行ったCygnus-Xサーベイの結果から、CNをメインに用いた成果を紹介する。
最後に、今シーズンの共同利用観測として進めているCygnus-Xフォローアップ観測の内容にも触れ、星間分子と紫外線の相互作用の理解に向けた道筋を紹介したい。

連絡先
名前:宮本祐介
備考
テレビ参加可

2月15日(水)

Campus
Mitaka
Seminar
DTA colloquium
Regularly Scheduled/Sporadic
Regularly Scheduled Date and time:15 February 2016, 13:30-14:30
Place
Conference Room, Cosmos Lodge
Speaker
Alexey Tolstov
Affiliation
Kavli IPMU, The University of Tokyo
Title
First stars, hypernovae, and superluminous supernovae: simulations of multicolor light curves and spectra
Abstract
The phenomenon of a supernova in most cases should start with a bright flash caused by a shock wave emerging on the surface of the star. Thus, some features of the physics of radiation-dominated shock are important for correct numerical modelling of supernova light curves. With account of those peculiarities, we construct a number of models for first supernovae, hypernovae, superluminous supernovae (SLSNe) based on multigroup radiation transfer coupled to hydrodynamics. The results of our numerical simulations of light curves and spectra can be used to analyze and interpret available and future data from space and ground-based observatories. The modeling of first supernovae, hypernovae and SLSNe is also one of the way to shed some light on a possible connection of these phenomena.
Facilitator
-Name:Tomoya Takiwaki
Comment
in English

2月17日(金)

キャンパス
三鷹
セミナー名
国立天文台談話会
定例・臨時の別
定例
日時
2月17日(金) 16:00-17:00
場所
大セミナー室
講演者
加藤政博
所属
自然科学研究機構分子科学研究所 
タイトル
「自由電子による光渦の放射」    
Abstract
通常の光は平面あるいは球面状の波面(等位相面)を持つ。これに対し、螺旋状の波面を持つ「光渦」と呼ばれる奇妙な光が存在する。光渦は、偏
光に対応するスピン角運動量とは別に、軌道角運動量を運ぶとする理論的な研究成果が約20年前に発表され、それ以降、情報通信、ナノテクノロ
ジー、イメージングなど幅広い分野への応用を目指して活発に研究が行われている。今日では光渦は、レーザー光を特殊な光学素子を通すことで、
実験室において比較的容易に発生できる。一方、自然界における光渦の存在、あるいはその役割は、これまでほとんど議論がなされてこなかった。
その理由は、このような奇妙な光を放射する素過程が知られていなかったためである。我々は最近、円軌道を描く電子からの放射が光渦の性質を持
つことを理論的に見出した。また、シンクロトロン放射を用いてその実験的検証にも成功したと考えている。円軌道放射は、サイクロトロン放射、
シンクロトロン放射、あるいは円偏光コンプトン散乱など、プラズマ物理学や宇宙物理学など幅広い分野で重要な役割を果たす様々な放射過程の基
礎となるものであり、20世紀の初頭以降、数多くの論文や教科書で取り上げられている。しかし我々の知る限り、その放射場の位相の空間構造が渦
を成し、スピンとは別な角運動量を運ぶ、といった議論がなされたことはなかった。我々の研究成果は、光渦が天体周辺の磁気圏など宇宙の様々な
状況で自然に放射され、その波長は物理的なパラメータに応じて電波からガンマ線に及ぶはずであるということを示唆している。この奇妙な光が自
然界でどのような役割を担っているのか、未踏の研究領域が存在する可能性が浮かび上がってきた。本講演では、光渦とはどのようなものか、初歩
的な説明に続いて、これまでの光渦に関する研究について短く概観した後、分子科学研究所で行ったシンクロトロン放射による光渦発生実験につい
て紹介する。続いて、円軌道を描いて運動する電子からの光渦放射の理論について述べその直感的な説明を試みる。さらに、その電磁場がスピン以
外の角運動量を運ぶことを理論的に示す。また、自由電子による光渦放射の一例として、円偏光非線形コンプトン散乱によるガンマ線光渦の発生に
ついて説明する。最後に今後の自然科学分野での光渦研究を展望する。

連絡先
-名前:滝脇 知也

2月17日(金)

Campus
Mitaka
Seminar
Solar and Space Plasma Seminar
Regularly Scheduled/Sporadic
Regular
Date and time
17 February (Fri), 13:30-15:00
Place
Student Seminar Room, Subaru Bldg.
Speaker
Jeongwoo Lee
Affiliation
Nagoya University
Title
Thermal and nonthermal flare emissions revealed by microwave maps and EUV Differential Emission Measures
Abstract
I will present a study carried out during my visit to ISEE at Nagoya University, which includes the analysis of the Nobeyama Radioheliograph
(NoRH) data of a composite flare SOL2015-06-21T01:36 (GOES class: M2.0 and M2.6) along with the hard X-ray data from the Reuven Ramaty High Energy Solar Spectroscopic Imager (RHESSI) and the magnetograms and EUV images from the Solar Dynamics Observatory (SDO). It turns out that a combination of the nonlinear force-free magnetic field model constructed from the SDO/HMI vectormagnetogram and the differential emission measure
(DEM) from the SDO/AIA EUV lines provides a powerful tool for separating thermal and nonthermal components on the NoRH microwave maps. This method allows us to identify: (1) a magnetically confined structure with high thermal plasma density good for the impulsive nonthermal emission,
(2) another magnetically confined region with density depletion suitable for extended nonthermal emission, and (3) a hot and dense region serving as a thermal reservoir. A new aspect of this study is that the EUV DEM is utilized for not only calculation of the free-free opacity but also that of the lifetime of high-energy electrons under Coulomb collisions.
Our result may help understanding why some regions are good for thermal heating while others are good for nonthermal particle acceleration.

Facilitator
-Name:Shin Toriumi

以上

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