平成30年度スプリングスクールを開催いたしました。
国立天文台・総研大天文学専攻スプリングスクールプログラムが2019年3月4日(月)―3月7日(木)に国立天文台大セミナー室で開催されました。本プログラムは、大学理工系学部3年または2年に在学する天文学研究に強い意欲を持つ学生を対象とし、装置開発を含む最先端の天文学の基礎を学ぶことを目的としています。今年は、光赤外線天文学、電波天文学、太陽物理学、重力波天文学、理論天文学、装置開発の各分野から合計10名の教員がレクチャーを行い、日本全国から合計60名の学部学生の参加がありました。講義では、星惑星系の形成進化、太陽活動、銀河考古学、銀河と宇宙の進化、重力波、ブラックホール、観測装置の仕組み、など、普段の大学の講義ではあまり触れない内容を学ぶことができました。施設見学は4D2Uシアターと先端技術センターでした。先端技術センターの9箇所の最先端装置開発の現場から各自3箇所選択して、それぞれ15分間見学をするという新しい試みをしました。また、「集中講義」や「施設見学」の他、参加者同士の交流を深めるための「体験学習」を昨年に引き続き実施しました。この「体験学習」は、太陽から遠方宇宙までの様々なスケールの天体や天文現象について8つの研究テーマを用意し、実験や論文輪読などを通して体験することを目的としています。事前に希望調査をし、各研究テーマに7〜8人のグループに分かれて体験学習に取り組んでいただきました。最後に行われたアンケートでは、「貴重な体験ができた」「講義の時間が足りない」「今後の進路の参考にしたい」など、前向きな感想をたくさんいただきました。
伊王野大介(アルマプロジェクト/総研大 物理科学研究科天文科学専攻)、
早野裕(先端技術センター/総研大 物理科学研究科天文科学専攻)