国⽴天⽂台・総合研究⼤学院⼤学サマーステューデントプログラム、いわゆる夏休み期間の体験研究が2022年8月1日(月)~ 9月1日(木)に実施されました。今年で12年⽬になります。
このプログラムは、⼤学2年または 3年に在学する学⽣が国⽴天⽂台に滞在し、受⼊教員の指導のもとで研究することができる制度です。天文学に興味を強く持ち、意欲のある大学学部生に体験研究の機会を設けることで、将来研究を志す人材を育成することを目的としています。実際、このプログラムの修了⽣が国立天文台の総研⼤に⼊学し、研究者として活躍している例もあります。
一昨年、昨年はCOVID-19のためにオンラインが中心でしたが、本年度はオンラインに加え、感染防止対策を十分にとることができる場合はオンサイトでの実施も可能としました。開催期間を8月の1ヶ月間とし、その期間中、柔軟な指導ができるように工夫をしました。天⽂学の研究から装置開発まで⾮常に幅広い分野の教員がサマーテューデントプログラムに参画していただきました。教員には研究指導内容のシラバスを提出してもらい、それをもとにして学⽣が希望する研究を選ぶことができます。
今年は全国の様々な大学から、34名の学生の応募があり、21名の学⽣を選抜しました。英語の⽂献や教科書から先行研究を理解するとともに、実際の観測データを用いた解析の実行、Python言語等を用いたプログラミングによる数値シミュレーション、観測装置開発に必要な光学部品の設計などと⼤学の講義ではあまり触れない内容を経験することができました。
今回、研究成果発表会は2022年9月1日(木)に開催し、オンラインと国立天文台三鷹キャンパスでハイブリッド形式で実施しました。限られた研究期間ながら完成度の高い発表が多く、英語による口頭発表も見られました。また、参加方法によらず学生からの活発な質問が見られ、盛況のうちに閉会しました。参加学⽣も受⼊教員にとっても有意義な夏休みとなりました。
【物理科学研究科、小嶋崇文(国立天文台先端技術センター)、伊王野⼤介(国⽴天⽂台TMTプロジェクト)、大村優美子(国立天文台研究推進課大学院係)】