学長懇談会

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 2008年2月29日、 3月に退官を迎える総研大学長 小平桂一先生をお招きして、すばる棟二階TV会議室において、懇談会を行いました。三鷹地区からは総研大生11名、東大生1名をはじめ、テレビ会議を使ってハワイから2名、野辺山から1名の学生が参加しました。


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 懇談会は小平先生が執筆された論文のリストに沿って、執筆当時のご興味や感想などを交えながら一つ一つ紹介していただきました。数々の成果をあげられ天文台長、総研大学長と重要なポストを歴任されてきた先生ですが、「やってみたけどだめだった」といった人間味あふれる失敗談も聞くことができました。先生の学生時代の話などは、学長になるような先生でも実は将来に不安を持ちながら過ごしていた学生時代があったということを知って、 世代は違えども私たち学生にとって身近なお話であり、小さなことに悩んでばかりいられないと感じました。また、学長就任後、葉山に移られても、Suprime-Cam で撮像したアンドロメダ銀河の解析をするために週末は三鷹に赴いて研究を進めたそうです。現在はその研究の集大成となる論文を出版する準備をしているようで、学長任期終了の今なお、精力的に研究を進められているようです。
 今後のことについてお伺いしたところ、学長室のある葉山キャンパスでは生命進化についての研究グループが多く、その人たちと議論をしていたことから、生命進化についてにも興味があるし、留学生の日本語教育のやり方についても研究したい、と述べられました。そんなことを話しているさなかに、先生の携帯が鳴り、その研究の共同研究者の人から打ち合わせのスケジュールについて問い合わせがありました。もう70歳も超えられているのに、学長退任後もさらに研究を続けていきたいと考え、さらに具体的に行動を起こされているという大きな行動力はこれからの天文学コミュニティーを背負ってたつはずの(?)私たち学生も大いに見習わなければならないと感じました。
 お忙しい中、貴重な時間を割いていただいた小平学長、今回の会の実現のためにお忙しい中サポートしてくださった有本副専攻長に感謝したいと思います。
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