国⽴天⽂台・総合研究⼤学院⼤学サマーステューデントプログラム、いわゆる夏休み期間の体験研究が2021年8月2日(月)~ 9月30日(木)に実施されました。今年で11年⽬になります。
このプログラムは、⼤学2年または 3年に在学する学⽣が国⽴天⽂台に滞在し、受⼊教員の指導のもとで研究を⾏うことができる制度です。天文学に興味を強く持ち、意欲のある大学学部生に体験研究の機会を設けることで、将来研究を志す人材を育成することを目的としています。実際、このプログラムの修了⽣が国立天文台の総研⼤に⼊学し、研究者として活躍している例もあります。
昨年度同様、COVID-19感染拡⼤防⽌のため、オンライン中心で実施しました。開催期間を8月〜9月の2ヶ月間とし、その期間中、柔軟な指導ができるように工夫をしました。天⽂学の研究から装置開発まで⾮常に幅広い分野の教員19名がサマーテューデントプログラムに参画していただきました。
教員には研究指導内容のシラバスを提出してもらい、それをもとにして学⽣が希望する研究を選ぶことができます。今年は41名の学生の応募があり、26名の学⽣を選抜しました。東北から九州まで様々な大学から、ジェンダーバランスのとれた多彩な顔ぶれでした。英語の⽂献や教科書を読んだり、データ解析⽤のソフトウェアの使い方を習得して実際にデータを解析したり、数値シミュレーションを実際に行ったり、観測装置開発に必要なCADの作成やモデル計算をしたり、⼤学の講義ではあまり触れない内容を経験することができました。
参加者が一同に集まって研究成果発表会を実施することはできませんでしたが、各テーマに別れたオンライン成果発表会やオンライン交流会を行いました。参加学⽣も受⼊教員にとっても有意義な夏休みとなりましたが、来年こそはオンサイトで開催したいものです。
【物理科学研究科 早野裕(国立天文台ハワイ観測所)、伊王野⼤介(国⽴天⽂台アルマプロジェクト)、大村優美子(国立天文台研究推進課大学院係)】
オンライン学生交流会では以下のプロジェクト教員の講演や総研大生との交流、オンライン懇親会も開催しました。
ハワイ観測所 吉田道利所長
科学研究部 野村英子先生
太陽観測科学 勝川行雄先生
水沢VLBI 本間希樹所長
アルマプロジェクト 伊王野大介先生
アストロバイオロジーセンター 小谷隆行先生