総合研究大学院大学天文科学コース

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亀野 誠二(かめの せいじ、KAMENO SEIJI)

職名

  • 教授

研究内容の紹介

  • 活動銀河核の構造と進化を観測的に研究している。活動銀河核は巨大ブラックホールに降着する物質の重力エネルギーが活動の源と考えられているが、降着物質の起源や降着過程(角運動量輸送機構)はまだ解明されていない。また、活動銀河核から放出されるジェットが相対論的な速度まで加速される機構もまだ謎が多い。これらの課題に対して、VLBIやALMAなど高い解像度を得られる電波干渉計による観測が鍵になる。 電波干渉計観測は費用高や観測手法の複雑さなどが課題になっているので、観測効率化・高精度化に向けたシステムエンジニアリングも行なっている。計測・較正の原理に立ち返り、統計的手法を駆使して、装置の性能を十分に活かす観測手法を構築することが重要である。

略歴

  • 1992年 東京大学大学院理学系研究科(天文学専攻)博士前期課程修了
    1994年 東京大学大学院理学系研究科(天文学専攻)博士後期課程(中退)
    1994年 国立天文台 電波天文学研究系 助手
    2006年 鹿児島大学 理工学研究科 准教授
    2012年3月より現職

専門分野

  • 電波天文学、活動銀河核、電波観測システム

研究のキーワード

  • 活動銀河核、電波干渉計、偏波分光計、観測効率化

現在の研究課題

  • 活動銀河核への質量降着過程を調べる目的で、ALMAやVLBIを使って近傍の活動銀河のブラックホール重力圏界における塵・分子ガス・プラズマの分布と運動を観測している。 ALMA望遠鏡の観測効率と精度の向上に力を注いでいる。 ソフトウェア偏波分光計を製作して偏波分光観測を行ない、ゼーマン効果で星形成領域の磁場強度計測、星間メーザー偏波観測、活動銀河核ジェットの磁場計測を進めている。

所属学会

  • 日本天文学会、国際天文連合(IAU)

主要業績 (論文、著書)

  • Optimization by Smoothed Bandpass Calibration in Radio Spectroscopy, Publications of Astronomical Society of Japan, 64, 112 (2012)
  • Dense Plasma Torus in the GPS Galaxy NGC 1052”, Publications of Astronomical Society of Australia, 20, 139 (2003)
  • Asymmetric Free-Free Absorption towards a Double Lobe of OQ 208, Publications of Astronomical Society of Japan, 52, 209 (2000)

最近の研究業績

a) 編著書
  • シリーズ「現代の天文学 第16巻 宇宙の観測Ⅱ 電波天文学」, 日本評論社, 分担執筆
  • 「ピーターソン 活動銀河核」, 丸善, 分担翻訳
b) 論文等
  • Determination of Central Engine Position and Accretion Disk Structure in NGC 4261 by Core Shift Measurements, Astrophysical Journal, 807, 15 (2015)
  • Software Polarization Spectrometer "PolariS", Journal of Astronomical Instrumentation, 3, 1450010 (2014)
  • Efficient spurious signal detection and mitigation in single-dish radio spectroscopy, Proceedings of the SPIE, Volume 9153, id. 91532L (2014)
c) 新聞記事(インタビュー)
d) 雑誌(インタビュー含む、対談、その他)

台外活動(大学教育、社会活動、アウトリーチ等)

  • 干渉計サマースクール 2000 – 2005
  • Korean Interferometry Summer School 2003, 2005
  • Asian Radio Astronomy Winter School 2007, 2008, 2011

代表者を務めた研究・プロジェクト

  • 1998 - 1999 スペースVLBIによる活動銀河核の吸収線サーベイ 科研費 奨励研究(A)
  • 2001 - 2002 スペースVLBIによる若い電波銀河の研究 基盤研究(C)
  • 2005 - 2006 活動銀河中心核への質量降着現象の観測的研究 若手研究(B)
  • 2007 - 2008 電波干渉計による連星ブラックホールの探索 基盤研究(C)
  • 2011 - 2014 活動銀河の環境と質量降着過程の研究 基盤研究(C)
  • 2012 ソフトウェア偏波分光計の開発 国立天文台共同開発研究

関連ホームページ

連絡先

  • seiji.kameno[at]nao.ac.jp or skameno[at]alma.cl
    ([at]を@に変更してください)

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