総合研究大学院大学天文科学専攻

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井口 聖(いぐち さとる、IGUCHI, Satoru)

職名

  • 教授

研究内容の紹介

  •    銀河形成において、銀河と銀河の衝突が幾度も繰り返し行われ、そしてその最終段階に巨大銀河へと進化すると考えられている。そして、概ね、すべての銀河の中心には巨大ブラックホールが存在すると考えられている。銀河の70%を占める渦巻銀河は、星でできたバルジ、平たんに広がった回転円盤、その円盤から伸びた渦状腕(渦状の腕)、そして星およびダークマターのハローといった内部構造を持つ。これら銀河の主要構造がどのようにいつ形成されたかは、天文学および天文物理学において長年探求されている謎となっている。巨大ブラックホールと銀河の共進化を軸にブラックホール質量測定およびバイナリ—ブラックホールの衝突と合体、さらに電波および光赤外天文データを使った銀河の構造形成に関する観測的研究を行っている。
     また、電波干渉法の研究において、アンテナ、受信機、アナログ機器、アナログ・デジタル変換器、高速データ伝送装置、基準信号発生器と基準信号安定化校正器、デジタル機器、開口合成法における画像解析と校正法など、これら電波干渉計サブシステムの詳細設計と開発、そして全望遠鏡システムの設計とその最適化の研究を行っている。
          

略歴

  • 電気通信大学院大学電気通信学研究科電子工学専攻博士課程修了
    国立天文台・COE研究員、2001年より国立天文台・助教、そして2008年より国立天文台・総合研究大学院大学・准教授を経て、2012年より国立天文台・総合研究大学院大学・教授。
    2008年4月-2018年9月、国際アルマ計画・アルマ東アジア・プロジェクトマネージャ。
    2010年4月-2019年3月、国立天文台・電波研究部・主任。
    2008年4月-2010年3月、国立天文台・電波専門委員会・委員。
    2010年4月-2018年3月、国立天文台・電波専門委員会・委員長。
    2011年3月-2015年3月、国立天文台・TMT小委員会委員・委員。
    2015年5月より、宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所・宇宙理学委員会・委員、および2017年4月より、宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所・運営協議会・委員。
    2018年4月より、国立天文台・運営会議・委員。
    2020年4月より、情報・システム研究機構・統計数理研究所・運営会議・委員。
    2020年7月より、宇宙航空研究開発機構・地球観測に関する科学アドバイザリ委員会・委員。 

専門分野

  • 電波天文学

研究のキーワード

  • 電波干渉計、銀河形成

現在の研究課題

  • 銀河の構造形成に関する観測的研究を進めるとともに、巨大ブラックホールと銀河の共進化を軸にブラックホール質量測定およびバイナリーブラックホールの研究に力を注ぐ。また次世代望遠鏡の立案検討を行っている。

所属学会

  • 国際天文連合(IAU)、日本天文学会(ASJ)、IEEE、電気情報通信学会(IEICE)、国際光工学会(SPIE)

主要業績 (論文、著書)

  • T.Tsukui & S. Iguchi, `` Spiral morphology in an intensely star-forming disk galaxy more than 12 billion years ago,''  Science, vol. 372, pp.1201-1205, 2021.
  • S. Iguchi, A. Gonzalez, T. Kojima, W. Shan, G. Kosugi, S. Asayama, D. Iono, ``How do we design the interferometric system focused on the analog and digital backend and the correlator for scientifically valuable ALMA developments?'' Proc. SPIE 10700, 107002Y, 2018.
  • S.Iguchi and M. Saito, Large aperture millimeter/submillimeter telescope: which is more cost-effective, aperture synthesis telescope versus large single dish telescope? '' Proc. SPIE 9906, 99062T (9pp), 2016.
  • 平成28年度(2016年度)科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 開発部門(個人、他4名)
  • S. Iguchi and D. Iono, ``What are scientifically valuable developments for ALMA enhancement?'' Proc. SPIE 9145, 914520 (8pp), 2014.
  • 平成25年度(2013年度)科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 研究部門(個人、他2名)
  • S. Iguchi and M. Saito, ``Very large millimeter/submillimeter array toward search for 2nd Earth,'' Proc. SPIE 8444, 84443I (7pp), 2012.
  • S. Iguchi, T. Okuda and H. Sudou, ``A Very Close Binary Black Hole in a Giant Elliptical Galaxy 3C 66B and its Black Hole Merger,'' Astrophys. J., vol.724, pp.L166-L170, 2010.
  • S. Iguchi, K. -I. Morita, M. Sugimoto, B. Vila Vilaro, M. Saito, T. Hasegawa, R. Kawabe, K. Tatematsu, S. Sakamoto, H. Kiuchi, S. K. Okumura, G. Kosugi, J. Inatani, S. Takakuwa, D. Iono, T. Kamazaki, R. Ogasawara, M. Ishiguro, ``The Atacama Compact Array (ACA),'' Publ. Astron. Soc. Japan, vol. 61, no. 1, p.1, 2009.
  • 2008年度日本天文学会研究奨励賞受賞
  • S. Iguchi and T. Okuda, ``The FFX Correlator,'' Publ. Astron. Soc. Japan, vol. 60, no. 4, pp.857-869, 2008.
  • S. Iguchi, ``Radio Interferometer Sensitivities for Three Types of Receiving Systems: DSB, SSB and 2SB Systems,'' Publ. Astron. Soc. Japan, vol.57, no. 4, pp.643-678, 2005.
  • S. Iguchi, T. Kurayama, N. Kawaguchi, and K. Kawakami, ``Gigabit Digital Filter Bank: Digital Backend Subsystem in VERA Data Acquisition System,'' Publ. Astron. Soc. Japan, vol.57, no. 1, pp.259-271, 2005.
  • H. Sudou, S. Iguchi, Y. Murata, and Y. Taniguchi, ``Orbital Motion in the Radio Galaxy 3C 66B: Evidence for a Supermassive Black Hole Binary,'' Science, vol. 300, pp.1263-1265, 2003.
  • S. Iguchi and N. Kawaguchi, ``Higher-order Sampling, Over sampling and Digital Filtering Techniques for Radio Astronomy,'' IEICE Trans. Commun, vol.E85-B, no.9, pp.1806-1816, 2002.
  • S. Iguchi, N. Kawaguchi, Y. Murata, H. Kobayashi, K. Fujisawa, and T. Miki, ``Development and Performance of the Real-time VLBI Correlator (RVC),'' IEICE Trans. Commun, vol.E83-B, no.11, pp.102-112, 2000.
  • S. Iguchi, K. Fujisawa, S. Kameno, M. Inoue, Z. Q. Shen, K. Hirotani, and M. Miyoshi, ``Multi-frequency VLBI imaging of OT081,'' Publ. Astron. Soc. Japan, vol.52, no.6, pp.1037-1044, 2000.
  • S. Iguchi, N. Kawaguchi, S. Kameno, H. Kobayashi, and H. Kiuchi, ``Development and Performance of the Terminal System for VLBI Space Observatory Programme (VSOP),'' IEICE Trans. Commun., vol.E83-B, no.2, pp.406-413, 2000.
  • S. Iguchi and N. Kawaguchi, ``The Optimum Filtering in Very-Long-Baseline Interferometry (VLBI),'' IEICE Trans. B, vol.J82-B, no.3, pp.420-426, 1999.

最近の研究業績

a) 編著書
b) 論文等
c) 新聞記事(インタビュー)
  • “Spiral Arms in an Infant Galaxy,” Research News, Physics Magazine, American Physical Society (APS), 2021-05-28
  • “This massive, super-bright galaxy rewrites the history of the universe,” Inverse, 2021-05-20
  • 「124億年前の宇宙に最古の「渦巻銀河」」 2021/5/22 NHK
  • 「124億年前の宇宙に…渦巻き構造の銀河発見」 2021/5/21 テレビ朝日
  • 「最古の「渦巻き銀河」発見 宇宙初期、124億年前」 2021/5/21 時事通信
  • 「124億前の渦巻き銀河発見 観測史上最古」 2021/5/21 毎日新聞
  • 「124億光年前、最古の渦巻き銀河発見」 2021/5/21 朝日新聞
  • 「124億光年離れた宇宙で「渦巻き構造銀河」を発見、観測史上最古」 2021/5/21 読売新聞
  • 「光では見えない サブミリ波で見る宇宙」 2011/2/10 読売新聞夕刊
  • 「ブラックホール」 2011/1/22 中日新聞/東京新聞朝刊
  • 「ニュースが分からん!ジュニア版ワイド『巨大望遠鏡で何ができるの?』」 2011/1/8 朝日新聞夕刊
  • 「衝突間近の2つのブラックホール」 2010/12/10 科学新聞
  • 「二つのブラックホール 500年後に衝突」 2010/12/7 毎日新聞朝刊
  • 「二つのブラックホール 衝突直前の観測に成功」 2010/12/1 しんぶん赤旗
  • 「ブラックホール、あと500年で衝突か」 2010/12/1 朝日新聞夕刊
  • 「衝突直前!2つのブラックホール」 2010/12/1 産経新聞朝刊
  • 「ぶつかる!ブラックホール」 2010/12/1 読売新聞朝刊
  • 「2つのブラックホール接近 500年後衝突」 2010/12/1日本経済新聞朝刊
  • 「衝突直前のブラックホールを発見 500年後、ペアが合体か」 2010/12/1共同通信(配信記事)
d) 雑誌(インタビュー含む、対談、その他)
  • 「巨大ブラックホール質量の測定:高感度ALMA観測」 2016/1/1 パリティ 2016/01 特集:物理学、この1年
  • 「電波天文学者にあこがれて」 2013/11/25, Nature ダイジェスト vol.10, no.12, p.11
  • 「Moyapadia 大学生が感じるモヤモヤの正体はなんだろう?」 reaserchmap x DANNAmethod 2012年1月16日
  • 「衝突寸前の2つの巨大ブラックホール」 2012/1/1 パリティ 2012/01 特集:物理学、この1年
  • 「First Global Telescope Opens An Eye on the Cold Universe」 2011/9/30, Science vol.333, p.1820
  • 「衝突寸前の巨大ブラックホール」 2011/09/15 ニュートン・ムック「Basic Science Illustrated ブラックホール」
  • 「衝突する直前の二つの巨大ブラックホール」 2011/06/15 ニュートン別冊「ブラックホールとタイムトラベル」
  • 「衝突直前のブラックホール」 2010/12/25 日経サイエンス2011年2月号「NEWS SCAN 国内フラッシュ」
  • 「まもなく衝突! 双子の巨大ブラックホール」 2010/12/25 ニュートン2011年2月号「アストロミー・トゥデイ」

台外活動(大学教育、社会活動、アウトリーチ等)

  • 2010年から始まった国立天文台の「ふれあい天文学」の講師
  • 大阪府立科学館スペシャルナイト アルマ望遠鏡によって新しく切り開かれる宇宙観 2015年12月12日
  • 愛媛大学宇宙進化研究センター講演会 アルマ望遠鏡,ついに始動!―アルマによって明らかにされる宇宙― 2014年12月20日
  • 生理学研究所 一般公開 2014「脳とからだのしくみ サイエンス・アドベンチャー」 アルマ望遠鏡、ついに始動!-天文学の新時代の扉が開かれる- 2014年10月4日
  • d-labo(夢研究所) 究極の望遠鏡:アルマ望遠鏡-新しい宇宙観の扉が開かれる- 2014年8月5日
  • AWRデザインフォーラム2014 新時代の天文学を切り開くアルマ望遠鏡について 2014年7月11日
  • 朝日カルチャーセンター名古屋 始動し出したアルマ望遠鏡-天文学の新時代の扉が開かれる- 2013年8月10日
  • サイエンスアゴラ2010 国立天文台公開講演会「アルマ望遠鏡で探る宇宙のなぞ」 2010年11月21日

代表者を務めた研究・プロジェクト

  • 2008年4月-2018年9月:東アジア・アルマ・プロジェクトマネージャ。
  • (科学研究費助成事業)「電波天文のための超伝導大規模集積回路の基礎技術開発研究」(2016-2018年度)
  • (住友財団 基礎科学研究助成)「広視野を可能とする電波干渉計のための新開口合成法の開拓」(2015年度)
  • (科学研究費助成事業)「ミリ波サブミリ波による巨大バイナリーブラックホールの観測的研究」(2009-2011年度)
  • (科学研究費助成事業)「ミリ波サブミリ波精密モニター観測による巨大ブラックホール研究の開拓」(2005-2006年度)
  • (科学研究費助成事業)「ミリ波サブミリ波による早期型銀河シルエットディスクの観測的研究」(2003-2004年度)

関連ホームページ

連絡先

  • s.iguchi[at]nao.ac.jp
    ([at]を@に変更してください)

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