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大内 正己(おおうち まさみ、OUCHI, Masami)
職名
- 教授
研究内容の紹介
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2019年:国立天文台 科学研究部 教授(及び東京大学宇宙線研究所教授)
2010年:東京大学 宇宙線研究所 准教授
2007年:Carnegie Fellow (Carnegie Institution of Washington)
2004年:Hubble Fellow (Space Telescope Science Institute)
2003年:東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程修了
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銀河天文学、光赤外線天文学、観測的宇宙論
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銀河形成、宇宙大規模構造、宇宙進化、宇宙初期
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大型望遠鏡を用いた初期宇宙から現在までの多波長の観測研究
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日本天文学会
アメリカ天文学会
国際天文学連合 - M.Ouchi et al. , “Systematic Identification of LAEs for Visible Exploration and Reionization Research Using Subaru HSC (SILVERRUSH). I. Program strategy and clustering properties of ~2000 Lyα emitters at z = 6-7 over the 0.3-0.5 Gpc^2 survey area”, Publications of the Astronomical Society of Japan, Volume 70, Issue SP1, 2018
- M. Ouchi et al., “Statistics of 207 Lyα Emitters at a Redshift Near 7: Constraints on Reionization and Galaxy Formation Models”, The Astrophysical Journal, Volume 723, Issue 1, pp. 869-894, 2010
- M. Ouchi et al., “Subaru Deep Survey. V. A Census of Lyman Break Galaxies at z~=4 and 5 in the Subaru Deep Fields: Photometric Properties”, The Astrophysical Journal, Volume 611, Issue 2, pp. 660-684, 2004
- a) 編著書
- ・「図鑑NEO宇宙」(小学館、共著、2004年;新版2018年)
- ・「宇宙の果てはどうなっているのか?ー謎の古代天体ヒミコに挑む」(宝島社、2014年)
- b) 論文等
- M. Ouchi, “Observations of Lyα Emitters at High Redshift”, Saas-Fee Advanced Course, 46, 189, 2019
- Y. Ono, M. Ouchi et al., “Great Optically Luminous Dropout Research Using Subaru HSC (GOLDRUSH). I. UV luminosity functions at z ∼ 4-7 derived with the half-million dropouts on the 100 deg^2 sky”, Publications of the Astronomical Society of Japan, 70, 10, 2018
- T. Shibuya, M. Ouchi et al., “Morphologies of ̃190,000 Galaxies at z = 0-10 Revealed with HST Legacy Data. I. Size Evolution”, The Astrophysical Journal Supplement Series, 219, 15, 2015
- K. Nakajima & M. Ouchi, “Ionization state of inter-stellar medium in galaxies: evolution, SFR-M*-Z dependence, and ionizing photon escape”, Monthly Notices of the Royal Astronomical Society, 442, 900, 2014
- c) 新聞記事(インタビュー)
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「宇宙初期の銀河の謎に挑む」日経新聞 (2020年3月27日)
他、毎日新聞、読売新聞、産経新聞、朝日新聞など多数 - d) 雑誌(インタビュー含む、対談、その他)
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ナショナルジオグラフィック日本版、連載記事『巨大望遠鏡で迫る、宇宙の果て』(https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/15/082000016/)
日経サイエンス『原始銀河でまき散らされた重元素』(2020年3月25日)
など多数 -
課題発掘セミナー、於:東京都立大泉高等学校附属中学校(2019年11月16日)
進路講演会、於:東京都立八王子東高等学校(2019年11月13日)
会長企画講演、於:日本麻酔科学会(2019年6月1日)
スターダスト2019天文講演会、於:西はりま天文台(2019年8月12日)
第39回宇宙授業、於:慶應女子高等学校(2018年11月15日)
など多数 - masami.ouchi[at]nao.ac.jp
([at]を@に変更してください)
私たちは、大型望遠鏡を使い、銀河や超大質量ブラックホールの形成過程をはじめとする宇宙の歴史(特に初期の宇宙)を研究しています。すばる望遠鏡などの光赤外線観測を主軸に据えながら、ALMA望遠鏡を含めて使用する装置・望遠鏡は多岐に渡り、波長によらない観測研究を展開しています。以下は、主な研究トピックと使用する観測装置です。
1. 宇宙初期の銀河および超大質量ブラックホール
(ハッブル宇宙望遠鏡、ALMA望遠鏡、スピッツァー赤外線宇宙望遠鏡など)
2. 宇宙大規模構造の進化と宇宙再電離
(すばる望遠鏡、ホビーエバリー望遠鏡暗黒エネルギー探査HETDEX、MWA電波望遠鏡など)
3. 近傍宇宙における初期銀河の探索
(すばる望遠鏡、ケック望遠鏡、SDSS探査、チャンドラX線望遠鏡など)
この中で、教師あり・教師なし機械学習をはじめとしたAI技術を用いた新しい研究も展開しています。(例えば3.では、機械学習によってすばる望遠鏡で検出された約100万個の天体の中から1個の初期銀河候補天体を見つけ出すなど。)また、解析的な宇宙論モデルの計算やコンピューター・シミュレーションの結果を観測結果と比較して、観測事実の背景にある物理メカニズムに迫っています。(例えば1.では、解析的な宇宙論モデルとの比較で、観測で得られた宇宙星形成史が宇宙膨張と構造形成で説明されること、2.ではALMA観測で発見された巨大炭素雲には理論予言を超えた強いガス流出が必要であったことなど。)
今後の5年間は、NASAのJWST宇宙望遠鏡による超遠方宇宙観測による宇宙初期の探索、すばる超広視野分光器PFSによる初期宇宙大規模構造による宇宙再電離研究など、より初期の宇宙に迫っていきます。その後は、NASAのWFIRST衛星や超大型望遠鏡TMTとの協調観測により、これらの研究をより大きく展開することを計画しています。